新規取扱い作家 岸本浩希
2015年08月28日
この度、いつき美術画廊では岸本浩希を新規取扱い作家としてご紹介いたします。
岸本浩希は1982年名古屋市生まれ、2009年に愛知県立芸術大学大学院 美術研究科日本画専攻を修了し、現在も名古屋にて制作しております。岩絵具を使用しつつも、既存の日本画的感覚に捕らわれない作風を目指してきました。
岩絵具を厚く塗り重ねる手法が定着して久しいですが、岸本は厚塗りを避け、薄い層を繰り返し重ねて本来水性絵具である岩絵具の魅力を引き出します。また背景に見られる英文や楽譜は、19世紀のフランス古文書から引用され、淡い独特の色調と合わさることで鑑賞者にノスタルジーを呼び起こさせます。
日本画に西欧の技術・モチーフを積極的に取り入れつつも両者を生かす絶妙のバランスを持ち、画面の中で過去から現在へ時間の経過を感じさせる、岸本浩希の世界観をぜひお楽しみ下さい。